第5回:解散から清算結了までの流れと高松市での実務ポイント
会社が「解散」すると、すぐに法人格が消滅するわけではありません。清算手続を経て初めて「消滅」となります。解散から清算結了までの流れは複数の登記や公告を伴い、時間的にも法的にも一定のプロセスを踏む必要があります。本記事では、株式会社・有限会社を問わず「解散から清算結了までの手続の流れ」と、高松市で実務を行う際の注意点を司法書士が解説します。

有限会社(特例有限会社)の解散登記は、株式会社の手続きと似ている部分もありますが、添付書類の要否や実務上の注意点に大きな違いがあります。特に「定款」の取扱いが異なるため、株式会社と同じ感覚で申請すると補正になるリスクがあります。本記事では、有限会社(特例有限会社)の解散登記に必要な書類を司法書士が詳しく解説し、スムーズに登記を進めるためのポイントを整理します。
目次
1. 有限会社(特例有限会社)の位置づけ

2006年の会社法施行により、新たに有限会社を設立することはできなくなりました。
しかし、それ以前に存在した有限会社は「特例有限会社」として存続しており、現在も一定数の法人が活動しています。
この特例有限会社も、事業を終了する際には「解散登記」を行い、その後「清算人による清算手続き」を進める必要があります。
したがって、解散登記は株式会社と同様、会社終了のスタートラインとなります。
2. 解散登記の基本書類一覧

有限会社の解散登記に必要な基本的な添付書類は以下のとおりです。
ここまでは株式会社と共通しますが、定款の要否に違いがある点が実務上の重要ポイントです。
3. 清算人の選任と必要書類

有限会社の清算人は、以下のように決まります。
この点は株式会社と同様ですが、添付書類の違いが出てくるのは 定款の添付 です。
4. 株式会社との違い ― 定款の取扱い

株式会社では、清算人の選任方法がどのパターンであっても「定款の添付が必須」です。
その理由は、
つまり、株式会社では必ず定款の添付が必要となります。
一方、有限会社の場合には「清算人会設置会社」という制度自体が存在しません。
そのため、
→ 定款の添付は不要です。
逆に、
→ 定款の添付が必要です。
👉 この点が、株式会社と有限会社の大きな違いです。実務では添付不要のケースで誤って定款を提出し、補正対象になることもありますので注意が必要です。
5. 清算人の印鑑届と印鑑証明書の要否

清算人が新たに登記簿上の代表者となる場合、法務局への印鑑届出が必要です。
株式会社と同様、商業登記規則61条4項・5項・6項は清算人には適用されないため、承諾書の本人確認を印鑑証明書で行う必要がないのです。
👉 実務で誤解されやすい点ですが、正しく理解しておくことが重要です。
6. 実務で注意すべきポイント
有限会社(特例有限会社)の解散登記を行う際に注意したいポイントを整理します。
7. まとめ
有限会社(特例有限会社)の解散登記は、株式会社と多くの点で共通するものの、定款の添付要否という大きな違いがあります。
この点を理解せずに申請すると補正になりやすいため、注意が必要です。
また、清算人の印鑑証明書についても「就任承諾書には不要」「印鑑届出書に添付が必要」という整理を押さえておきましょう。
解散登記は会社の終了に向けた第一歩。確実に添付書類を整えて臨むことが重要です。

(ご相談の内容)
会社の解散や清算手続きは、必要書類の判断や作成に専門知識が求められる場面が多くあります。
特に有限会社や古い会社の定款の取扱いは誤解されやすく、補正や再提出のリスクも。
アイリス国際司法書士・行政書士事務所では、香川県高松市を中心に、会社の解散登記や清算手続きに関するご相談を承っております。
「高松市で会社を解散したい」「有限会社の解散手続きに不安がある」方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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