取締役が複数いる有限会社(特例有限会社)で会社を解散する場合、「清算人は取締役全員なのか?」「一部の取締役だけを清算人にできるのか?」という点は、実務でもトラブルが非常に多い論点です。本記事では、会社法の規定と登記実務の両面から、清算人選任の可否と手続きのポイントを司法書士が徹底的に解説します。
第5回:解散から清算結了までの流れと高松市での実務ポイント

会社が「解散」すると、すぐに法人格が消滅するわけではありません。清算手続を経て初めて「消滅」となります。解散から清算結了までの流れは複数の登記や公告を伴い、時間的にも法的にも一定のプロセスを踏む必要があります。本記事では、株式会社・有限会社を問わず「解散から清算結了までの手続の流れ」と、高松市で実務を行う際の注意点を司法書士が解説します。
目次
- 解散と清算の関係
- 解散から清算結了までの全体の流れ
- 清算人の業務と責任
- 債権者保護手続(公告と催告)
- 残余財産の確定と分配
- 清算結了登記に必要な書類
- 高松市での実務上の注意点
- まとめ
1. 解散と清算の関係

会社は「解散」によって事業活動を停止しますが、法人格そのものは存続します。
解散=会社の終了のスタートラインであり、その後に清算手続を経て、債務整理・財産分配が終わった段階で「清算結了」となり、最終的に法人格が消滅します。
2. 解散から清算結了までの全体の流れ

一般的な会社の解散から清算結了までの流れは次のとおりです。
- 株主総会(または社員総会)で解散を決議
- 解散登記・清算人就任登記の申請
- 債権者保護手続(官報公告・個別催告)
- 債務の弁済・債権の取立て
- 財産の換価・残余財産の確定
- 残余財産の分配
- 清算結了登記の申請
流れの中で登記が必要となるのは「解散登記」「清算人登記」「清算結了登記」の3つです。
3. 清算人の業務と責任

清算人は会社の代表として、以下の業務を遂行します。
- 債権の取立て
- 債務の弁済
- 残余財産の換価・確定
- 債権者保護手続の実施
- 清算結了に向けた最終財産分配
清算人は「会社を消滅させるための最後の責任者」であるため、取締役と同等、あるいはそれ以上の責任を負う立場です。
4. 債権者保護手続(公告と催告)
解散登記が終わると、会社は必ず「債権者保護手続」を行います。
- 官報公告:解散した旨と、債権申出の期間(2か月以上)を公告
- 個別催告:既知の債権者には直接通知
この期間中は残余財産を分配することはできません。
高松市内でも、公告は全国紙である「官報」に掲載するため、場所による違いはありませんが、実務上は「公告掲載→公告見本入手→法務局提出」という流れを押さえる必要があります。
5. 残余財産の確定と分配

債務の弁済が完了し、債権者保護手続の期間も終了すると、会社に残った財産を株主(または社員)に分配します。
- 不動産が残っている場合は換価処分して金銭化
- 債権の取立てが残っている場合は終了させる
- 残余財産は出資比率に応じて分配
ここまで終えて初めて「清算結了登記」が可能となります。
6. 清算結了登記に必要な書類
清算結了登記の申請に必要な書類は以下のとおりです。
- 登記申請書
- 清算人報告書(最終の財産状況を記載)
- 残余財産分配に関する株主総会議事録(必要な場合)
- 清算人の印鑑証明書(印鑑届出書に添付する場合あり)
清算人報告書は、債務整理が終了したこと、残余財産を適正に分配したことを示すもので、結了登記に不可欠です。
7. 高松市での実務上の注意点

高松市をはじめ香川県内の法務局で解散・清算結了登記を行う際の実務ポイントを挙げます。
- 公告期間の管理:2か月を下回らないよう慎重に設定
- 古い有限会社のケース:定款や過去の議事録の確認が不十分だと補正になりやすい
- 不動産の残余財産:高松市内の土地・建物が残っている場合、別途の移転登記や換価処分の段取りが必要
- 官報手続のタイムラグ:官報公告から掲載見本が届くまでに数日かかるため、スケジュール管理が重要
8. まとめ
会社の解散から清算結了までは、単に「登記を申請すれば終わり」ではなく、公告・催告・債務整理・残余財産分配といった一連の清算業務を経て完了します。
特に公告期間や定款の扱いは補正の原因となりやすいため、実務では慎重に進める必要があります。
香川県高松市で会社解散を検討されている方は、清算人の登記や公告、残余財産の処理などを専門家に相談しながら確実に進めることをおすすめします。

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会社の解散から清算結了までの手続は、書類作成や公告、登記申請など多岐にわたり、誤りがあると補正や手戻りが発生します。
アイリス国際司法書士・行政書士事務所では、香川県高松市を中心に、会社の解散から清算結了までの登記を一括サポートしています。
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