代表者住所非表示制度とは? ― 制度開始後に見えてきた実務上の注意点(司法書士解説)
代表者の住所を登記簿に表示しない「代表者住所非表示制度」は、プライバシー保護の観点から注目されています。しかし、すべての会社が自由に使える制度ではなく、銀行口座開設や取引先との関係で注意が必要な場面もあります。本記事では、制度の仕組みと実務で多い誤解を整理します。

会社を設立したものの、実際には事業を行っていなかったり、登記変更を長年放置していたりする法人は、法務局から「みなし解散」に関する通知を受け取る可能性があります。この通知は、会社が自動的に解散したものと「みなされる」手続きの一環で、放置すると重大なリスクにつながります。
本記事では、「みなし解散とは何か?」「通知が届いたらどうすればいいか?」「会社を継続する方法」「事後的な対応と注意点」など、司法書士の視点から分かりやすく解説します。会社を放置していた方、再開を考えている方、あるいは法人整理を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1. みなし解散とは?

「みなし解散」とは、会社法の規定に基づき、一定期間、事業を行っていない法人を法務局が解散したものとみなして登記を行う制度です。代表的なものは、最後の登記から12年を経過した株式会社が対象となります。
この制度は、事実上活動していない法人を整理し、登記記録を最新に保つために行われます。
2. みなし解散の対象となる法人
以下の条件に該当する法人が、みなし解散の対象となります:
なお、合同会社や一般社団法人・NPO法人などは対象外です(別の制度により整理される場合があります)。
3. 法務局からの通知「休眠会社等の整理」

毎年、法務局は「休眠会社等の整理に関する公告・通知」を行っています。対象となる法人には、以下のいずれかの方法で連絡があります:
通知書には、「このままでは解散登記がされます」といった文言とともに、**所定の期限(おおむね2ヶ月以内)**までに「継続届出書」を提出するよう案内されます。
4. 通知を放置するとどうなるか?
通知を受け取っても何もしなかった場合、法務局はその法人を解散したものとみなし、「解散の登記」を行います。これにより、法人は法律上解散状態となり、事業活動ができなくなるほか、銀行口座凍結などの実害が生じることもあります。
5. 会社を継続させるには?

みなし解散の通知を受けても、期限内に「事業を継続する意思」がある旨を法務局に届出れば、解散登記は回避できます。
具体的には、「事業継続届出書」に代表印を押し、法務局に提出します。これにより、みなし解散の対象から除外されます。
6. 継続登記の流れと必要書類
解散登記がすでにされてしまった場合でも、以下の手続きを経て、会社を「継続」させることが可能です。
必要書類としては、議事録・就任承諾書・印鑑届書・登記申請書などがあり、書式や手順を誤ると再申請になるため、専門家への相談が推奨されます。
7. 解散したことにしてしまうという選択
一方、会社を再開する予定がない場合は、解散登記をそのまま受け入れ、清算結了登記をして完全に法人を閉じるという選択肢もあります。解散登記だけでは法人格が残るため、税務署等への対応も必要です。
中途半端に放置せず、きちんと「清算手続き」を経て法人を終わらせることが、後々のトラブル回避につながります。
8. 放置してしまった場合の再生方法
すでに解散登記がされてしまっているが、事業を再開したい場合には「会社継続の登記」が必要です。これは株主総会での特別決議を経て申請するもので、再出発が可能です。
ただし、登記の空白期間が長いと、印鑑証明や履歴事項全部証明書が取れなくなることもあるため、速やかな手続きが重要です。
9. まとめとご相談のご案内
みなし解散は「通知さえ見落とさなければ回避できる制度」です。しかし、通知に気づかず放置してしまった場合でも、継続の道は残されています。どのように対応すべきか、解散を選ぶべきか、それとも事業を続けるべきか、状況に応じて適切な判断が求められます。
アイリス国際司法書士・行政書士事務所では、みなし解散通知への対応、継続手続き、清算業務のご相談に対応しております。相談もお気軽にどうぞ。

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