会社からこのような相談を受けたとき、まず確認しなければならないことがあります。
【第3回】遺言がない会社オーナーの末路|家族と会社が揉める典型事例(高松市の実例)

「まさか家族で揉めるとは思っていなかった」
遺言書がないまま会社オーナーが亡くなった場合、この言葉が現実になることは少なくありません。
特に中小企業では、株式の相続がそのまま経営権の争いにつながります。
結論から言えば、遺言がない場合、会社と家族の両方が不安定になります。
本記事では、実際に多い"典型的な紛争の流れ"をストーリー形式で解説します。
● 目次
- なぜ遺言がないとトラブルになるのか
- 典型的な紛争事例(ストーリー)
- 問題が深刻化する3つのポイント
- 高松市でも増えている"家族内対立"
- トラブルを防ぐために必要な準備
1. なぜ遺言がないとトラブルになるのか

まず結論からお伝えします。
遺言がない場合、「会社をどうするか」と「財産をどう分けるか」が同時に問題になるため、対立が起きやすくなります。
通常の相続であれば、財産を公平に分けることが重視されます。
しかし会社が関係すると、「経営の継続」という別の軸が加わります。
この2つは、必ずしも一致しません。
- 会社を守るためには株式を集中させたい
- しかし相続では公平に分けたい
このズレが、紛争の出発点になります。
2. 典型的な紛争事例(ストーリー)

ここで、実際によくあるケースを簡略化してご紹介します。
高松市で長年会社を経営していたAさん。
家族は、妻と長男・次男の3人です。
- 長男:会社で働いており、いずれ継ぐつもり
- 次男:会社には関わっていない
- 妻:経営には関与していない
Aさんは「長男が継ぐだろう」と考えていましたが、遺言書は作っていませんでした。
そしてある日、突然の相続が発生します。
■ ステップ① 株式が共有状態になる
Aさんが保有していた株式は、遺産分割が終わるまで相続人全員の共有となります。
この時点で、長男は自由に経営判断ができなくなります。
■ ステップ② 次男が「公平な分配」を主張
次男はこう言います。
「会社の株も財産なんだから、平等に分けるべきだ」
一方、長男はこう考えています。
「経営を続けるためには株式をまとめる必要がある」
ここで、すでに方向性が対立しています。
■ ステップ③ 妻の立場が難しくなる
配偶者である妻は、
- 生活保障も必要
- しかし会社の将来も気になる
という立場に置かれます。
結果として、誰の意見にも完全には賛成できない状態になります。
■ ステップ④ 遺産分割協議がまとまらない
話し合いは平行線をたどります。
- 長男:株式を集中させたい
- 次男:公平に分けたい
- 妻:判断できない
この状態では、遺産分割協議は進みません。
■ ステップ⑤ 会社の動きが止まる
その間、会社では
- 重要な意思決定ができない
- 取引先への対応が遅れる
- 従業員の不安が高まる
といった問題が発生します。
最終的には、会社の業績そのものに影響が出るケースもあります。
3. 問題が深刻化する3つのポイント

このような事例が深刻化する理由は、主に3つあります。
① 感情が入りやすい
相続はお金の問題であると同時に、感情の問題です。
「不公平だ」という思いが対立を大きくします。
② 正解が一つではない
会社を守ることと、相続の公平性はどちらも重要です。
どちらを優先すべきかは家庭ごとに異なります。
③ 時間が会社にダメージを与える
話し合いが長引くほど、会社の信用や業績に影響が出ます。
4. 高松市でも増えている"家族内対立"

高松市でも、このようなケースは増えています。
特に多いのが、
- 「暗黙の了解」に頼っていた
- 明確な後継者を決めていない
- 遺言書を作っていない
といったケースです。
経営者としては「家族だから大丈夫」と考えがちですが、
実際にはその"曖昧さ"がトラブルの原因になります。
5. トラブルを防ぐために必要な準備

では、どうすればこのような事態を防げるのでしょうか。
最も重要なのは、遺言書によって意思を明確にすることです。
具体的には、
- 誰に株式を承継させるのか
- なぜその判断をしたのか
- 他の相続人への配慮をどうするのか
を整理しておくことが重要です。
遺言書があるだけで、
- 方向性が明確になる
- 無用な対立を防げる
- 会社の動きを止めずに済む
といった効果があります。
● 【相続相談会のご案内】
遺言書がないことによるトラブルは、
決して特別なケースではありません。
むしろ、「準備をしていなかった」という理由だけで起きる、
非常に"現実的な問題"です。
会社と家族の両方を守るためには、
早い段階での設計が重要になります。
アイリス国際司法書士・行政書士事務所では、
高松市・香川県全域を対象に、
相続と会社を一体で考える「未来設計」のご相談を承っています。

「うちはまだ大丈夫」と思っている今こそが、準備のタイミングです。
初回相談は無料ですので、お気軽にご相談ください。

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