「みなし解散」された会社は、もう復活できないの?
ここまで6回にわたって、「みなし解散」について解説してきました。

「会社は今も普通に営業しているから、登記のことは特に気にしていない。」
このように考えている経営者の方はいらっしゃらないでしょうか。
会社を設立するときには、司法書士などの専門家に依頼して登記をします。しかし、その後何年も経営を続けていると、「会社の登記について考える機会がほとんどない」というケースも少なくありません。
ところが、会社の登記は「設立したときに一度すれば終わり」というものではありません。
そして、長期間にわたって登記がされていない会社には、注意していただきたい制度があります。
それが、法務局が行っている「休眠会社・休眠一般法人の整理作業」、いわゆる**「みなし解散」**です。
10月頃から対象となる法人への通知などが行われるため、今のうちに一度、自分の会社の登記状況を確認しておきましょう。
目次
1.会社の登記は「設立したら終わり」ではありません

会社を設立するときには、商号、本店、目的、役員など、会社に関する重要な事項を登記します。
しかし、会社は設立後もずっと同じ状態とは限りません。
役員が変わることもあれば、本店を移転することもあります。会社の目的を変更したり、組織を変更したりすることもあります。
このように、会社の状況に変更が生じた場合には、法律で定められた期間内に変更登記をしなければならない場合があります。
つまり、
「会社を設立したときに登記をしたから、もう登記は必要ない」
というわけではありません。
会社を継続して経営していくためには、現在の会社の状態と登記簿の内容が一致しているかを確認することが大切です。
2.「社長が変わっていないから大丈夫」は要注意

特に注意したいのが、役員変更登記です。
「社長も取締役も設立したときから同じだから、何も登記していない」
という会社があります。
しかし、株式会社の役員には任期があります。
そして、役員が同じ人のまま再任された場合であっても、原則として役員変更の登記が必要です。
そのため、
「何も変わっていない=登記する必要がない」
とは限りません。
長年、家族経営を続けている会社や、設立当初から役員が変わっていない会社ほど、一度確認していただきたいポイントです。
3.最後に登記したのはいつですか?

ここで、ぜひ一度確認してみてください。
あなたの会社は、最後にいつ登記をしましたか?
「3年前だったかな?」
「5年以上前かもしれない。」
「そもそも最後に登記した時期が分からない。」
もしこのような状態であれば、一度登記事項証明書などを確認してみましょう。
確認するポイントは、
といった点です。
会社が現在も営業しているかどうかと、登記が適切に行われているかどうかは別の問題です。
「営業しているから大丈夫」ではなく、「登記も大丈夫なのか」を確認することが重要です。
4.長期間登記をしていない会社は「みなし解散」に注意

ここからが今回、一番お伝えしたいところです。
法務局では、長期間にわたって登記がされていない会社・法人について、毎年「休眠会社・休眠一般法人の整理作業」を行っています。
株式会社の場合、最後の登記から12年を経過している会社などが対象となります。
そして、対象となった会社については、法務大臣による公告が行われ、対象法人には通知書が送付されます。
その後、必要な登記をする、または「まだ事業を廃止していない」旨の届出をするなどの対応をしなければ、実際には事業を継続している会社であっても、みなし解散の登記がされることがあります。
「うちは営業しているから関係ない」
と考えるのではなく、
「長期間、登記をしていない会社になっていないか」
を確認しておくことが大切です。
5.まずは自分の会社の「現在地」を確認しましょう
会社経営では、売上や利益、資金繰りなどについては定期的に確認していても、「登記」については後回しになっていることがあります。
しかし、会社も人間と同じように、定期的に現在の状態を確認することが大切です。
登記簿を確認する。
役員の任期を確認する。
会社の所在地を確認する。
そして、
「この会社をこれからどうしていくのか」
を考える。
これは単なる登記手続ではありません。
会社の現在地を確認し、これからの未来を考えるためのきっかけにもなります。
特に、事業承継を考えている会社であれば、役員や株式、会社の状況を整理しておくことは、将来のトラブルを防ぐうえでも重要です。
6.10月からの「みなし解散」に備えて

毎年10月頃には、休眠会社・休眠一般法人の整理作業が行われます。
「みなし解散」という言葉を初めて聞いた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、通知が届いてから慌てて対応するのではなく、その前に自社の登記状況を確認しておくことが重要です。
まずは、
「最後に会社の登記をしたのはいつなのか?」
ここから確認してみてください。
もし長期間登記をしていない、役員変更をしていない、登記簿の内容が現在の会社の状態と合っているか分からないという場合には、早めに司法書士などの専門家へ相談することをおすすめします。
次回は「役員変更登記」を取り上げます
次回は、
「役員変更登記、忘れていませんか?」
をテーマに、会社の役員変更登記について詳しく解説します。
「社長がずっと同じだから登記は必要ない」
そう思っている方は、ぜひ次回の記事もご覧ください。
10月から始まる「みなし解散」への注意喚起。
その前に、まずは自分の会社の登記簿を確認することから始めてみましょう。
ここまで6回にわたって、「みなし解散」について解説してきました。
というテーマで、通知が届いたときの具体的な対応についてお話ししました。
「会社は現在も営業しているのに、法務局から『みなし解散』に関する通知が届いた。」
毎年10月頃、法務局では**「休眠会社・休眠一般法人の整理作業」**を行います。